「審査なしのファクタリング会社はありますか?」「審査が甘いところを知りたい」――資金繰りに悩む経営者や個人事業主の方から、このような声をよく耳にします。
銀行融資とは異なり、ファクタリングは売掛金を早期に現金化できる手段として注目されていますが、審査の有無や難易度は事業者にとって大きな関心ごとです。特に過去に融資を断られた経験がある方や、赤字決算が続いている方にとっては「本当に利用できるのか」が気になるポイントでしょう。
この記事ではファクタリングにおける審査の仕組みをわかりやすく解説し、実際に審査が甘いとされる会社の特徴、利用する際のメリットとデメリット、さらに安全な会社を選ぶコツまで紹介します。
この記事を読むことで焦りから誤った判断を避け、安心して資金調達に踏み出すヒントを得られるでしょう。
審査なしでファクタリングは利用できる?
結論から言えばファクタリングは審査なしでは利用できません。
ファクタリングは企業が保有する「売掛金(取引先にまだ支払ってもらっていない請求書)」をファクタリング会社に売却し、現金化する仕組みです。
このときファクタリング会社は「売掛金がきちんと支払われるかどうか」という点を重視します。
そのため通常の融資のように利用者自身の信用力や資産状況ではなく、取引先(売掛先)の信用力や支払い能力を中心に審査が行われます。
もし審査をまったく行わずに取引した場合、取引先が倒産したり支払いが遅れたりするとファクタリング会社が損失を抱えるリスクが高くなるからです。
「審査なし」とうたうサービスに注意!
インターネット上では「審査なし」や「即日現金化」といった広告を見かけることがありますが、実際には最低限の与信確認(売掛先の信用チェック)は必ず行われます。
もし本当に一切審査がないとすれば、それは違法なヤミ金まがいの業者である可能性が高く、手数料が極端に高額だったり法的なトラブルにつながるリスクがあります。
審査なしで利用できない理由
審査なしで利用できない理由としては以下の3点が挙げられます。
- 売掛金を確実に回収するため
- トラブルを回避するため
- 手数料が設定できなくなるため
売掛金を確実に回収するため
ファクタリングは「まだ支払われていない請求書(売掛金)」を買い取って、利用者に資金を前払いする仕組みです。
そのためファクタリング会社にとって最も重要なのは「売掛先が期日通りに代金を支払ってくれるかどうか」という点です。もし審査をせずに契約してしまえば売掛先が倒産したり支払いが滞った場合、ファクタリング会社は大きな損失を抱えることになります。利用者にとっても契約後に「売掛先の信用に問題があるため取引できない」となると資金調達が遅れてしまいます。
つまり審査は売掛金が確実に回収できるかを確認するための不可欠なものであり、利用者とファクタリング会社双方を守る役割を果たしているのです。
トラブルを回避するため
ファクタリングを審査なしで利用すると詐欺やトラブルのリスクが高まります。特に危険なのは架空の売掛債権や偽造請求書を使った不正で、審査によって請求書の真偽や売掛先への確認を行うことで防止できます。
また同じ債権を複数の会社に売却する「二重譲渡」も深刻ですが、審査で登記や取引履歴を確認すれば回避可能です。さらに反社会的勢力との関わりや資金の不正利用をチェックすることで、法令遵守と安全性も確保できます。
加えて契約条件の確認も審査の大切な役割です。手数料や支払条件を明確にし、双方が納得したうえで契約を結ぶことで後々のトラブルを避けられます。
つまり審査は単なる信用確認ではなく、安全で透明性のある取引を実現するために欠かせない仕組みなのです。
手数料が設定できなくなるため
ファクタリングの手数料は一律ではなく、売掛先の信用力や取引条件、請求金額の大きさ、支払いまでの期間などによって変動します。
審査を行うことで初めて「どの程度のリスクがあるのか」を把握でき、そのリスクに応じた適正な手数料を設定できるのです。もし審査を行わなければリスクを正確に判断できず、手数料の基準があいまいになります。
極端に高額な手数料を請求するしかなくなり、利用者にとっては非常に不利な条件となるでしょう。逆に低すぎる手数料を設定してしまうとファクタリング会社は回収不能のリスクをカバーできず、サービス自体が成り立ちません。
適正で公平な手数料を提示するためにも審査は必要不可欠なプロセスといえます。
審査の甘いファクタリングはある?
「審査が甘いファクタリング会社」とは、決して「誰でも無条件で利用できる」という意味ではありません。銀行融資のように申込者自身の信用情報を厳しく見るのではなく、取引先(売掛先)の信用力を重視して審査を行うという特徴を指します。
そのため赤字決算や債務超過、税金・社会保険の滞納がある企業でも売掛先が信頼できる会社であれば利用できるケースが多いのです。また「審査通過率90%以上」とうたっていたり、必要書類が少ない、オンラインで完結できる、少額の債権にも対応しているといった会社は「審査が甘い」と言われやすくなります。
ただしここで大切なのは「審査が甘い=審査なし」ではないということです。売掛先が経営危機にある、架空請求や二重譲渡の可能性があるといった場合はどんなに寛容な会社でも必ず審査に落ちます。
つまり「審査が甘い」とは申込者の経営状況には柔軟に対応する一方で、売掛先の信用力については厳格にチェックするという意味なのです。申込者が厳しい経営状況でも、売掛先が上場企業や官公庁など信用度の高い相手なら、審査を通過できる可能性は十分にあります。
審査の甘いファクタリング会社の特徴
審査の甘いファクタリング会社の特徴は6つあります。
- 必要書類が少なくて済む
- 全てオンラインで完結できる
- 手数料が高く設定されている場合がある
- 最低買取金額が低く少額でも利用が可能
- 個人事業主・フリーランスでも利用できる
- 審査通過率が90%以上と高い
必要書類が少なくて済む
審査の甘いファクタリング会社は提出書類を最小限に抑えることで審査のハードルを下げています。
通常のファクタリングでは決算書2期分、納税証明書、商業登記簿謄本、取引先との基本契約書など多数の書類が求められることがありますが、審査が甘い会社では「請求書」「通帳のコピー」「身分証明書」の3点だけで審査可能というケースもあります。特に個人事業主やフリーランスの場合、決算書の代わりに確定申告書1期分だけで対応してくれる会社もあります。
書類が少ないということは申込者の財務状況や経営実態を深く調査しないということでもあり、その分審査基準が緩くなります。ただし最低限の書類で取引の実在性と売掛先の実在を証明できることが前提です。通帳のコピーで過去の入金実績を示すことができれば継続的な取引があることの証明となり、審査通過の可能性が高まります。
書類準備に時間がかかって資金調達が間に合わないという事態を避けたい方にとって、必要書類が少ない会社は大きなメリットとなります。
全てオンラインで完結できる
審査が柔軟なファクタリング会社では申込みから契約、入金まで全てオンラインで完結できるケースが多いです。
従来のファクタリングは来店や郵送、FAXでのやり取りが必要な場合もあり、手間や時間がかかることがありました。しかしオンライン完結型ではスマホやパソコンから必要書類をアップロードするだけで申込み可能。契約書も電子契約で処理でき、入金も銀行振込で受け取れます。
そのため遠方の事業者や忙しい個人事業主でも手軽に利用でき、時間や移動の負担を大幅に減らせるのが魅力です。スピード感を重視する場合に特に便利な仕組みです。
手数料が高く設定されている場合がある
審査が甘いファクタリング会社はリスクの高い取引を受け入れる分、手数料が高めに設定される傾向があります。
通常の2社間ファクタリングが10〜15%程度なのに対し、15〜30%、場合によっては30%以上になることもあります。これは売掛先の信用力や申込者の経営状況が不透明な場合に、未回収リスクに備えるためです。
ただし手数料が高いからといって必ず悪徳業者ではなく、正当なリスク評価の結果です。重要なのは手数料の内訳が明確で、追加費用が発生しないかを確認すること。初回は高くても継続利用で手数料が下がる会社もあります。
緊急資金調達には便利ですが、計画的に利用することが大切です。
最低買取金額が低く少額でも利用が可能
審査の柔軟なファクタリング会社は最低買取金額が低く設定されているため、少額の売掛金でも利用できます。
一般的なファクタリング会社では数十万円以上の買取が必要な場合が多く、小規模事業者や個人事業主は利用しづらいことがあります。しかし審査が甘めの会社では「数万円からでも利用可能」といった柔軟な設定があり、少額資金の緊急調達にも対応できます。
これにより売掛金の規模が小さい新規事業者やフリーランスでも資金繰りを円滑に行いやすくなるのです。ただし買取額が小さい場合は手数料率が相対的に高くなることがあるため、利用前に費用対効果を確認することが重要です。
個人事業主・フリーランスでも利用できる
審査が柔軟なファクタリング会社は法人だけでなく個人事業主やフリーランスでも利用できることが多いです。
通常のファクタリングは法人を対象とすることが多く、個人事業主の場合は信用情報や財務状況の確認が難しく、利用できないケースもあります。しかし審査が甘めの会社では売掛金の実在確認さえできれば、法人格がなくても資金調達が可能です。
これによ、クリエイターや小規模事業者、単発の案件を抱えるフリーランスでも資金繰りを柔軟に行うことができます。
事業規模や業種を問わず、幅広い利用者に対応できる点が大きな魅力です。
審査通過率が90%以上と高い
審査が甘いファクタリング会社は審査通過率が非常に高いことも特徴です。
通常のファクタリングでは売掛先の信用力や請求書の内容によって審査落ちするケースがあります。しかし柔軟な会社では最低限の確認だけで申込みを承認することが多く、90%以上の利用者が審査に通る場合もあります。
これにより資金繰りが逼迫している事業者や初めてのファクタリング利用者でも安心して申込みやすくなります。
ただし通過率が高い分、手数料が高めになるなどのトレードオフもあるため条件をしっかり確認することが重要です。
審査が甘いと言われるファクタリング会社7選
手数料 | 入金スピード | 特徴 | |
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1%〜 | 最短2時間 | オンライン完結で最短2時間入金、手数料1%から業界最安級 |
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ー | 最短即日 | 大手企業も利用、柔軟な審査と手厚いサポートが特徴 |
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4%〜12% | 最短50分 | 利用者数トップクラスの大手実績 |
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1.5%~ | 最短3時間 | 非営利団体で低手数料1.5%から、社会的信頼性が高い |
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1%〜15% | 最短30分 | 他社からの乗り換え実績・リピート率No.1 |
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2%〜14.9% | 最短2時間 | 土・日・祝日の申し込みでもその日のうちに入金可能! |
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10% | 最短即日 | フリーランス特化、1万円から利用できる |
QuQuMo
QuQuMo(ククモ)はファクタリング自主規制団体「OFA」の認定事業者である株式会社アクティブサポートが運営する、オンライン完結型のファクタリングサービスです。スマホ・PCどちらからも簡単に手続可能です。
法人・個人事業主を問わず利用でき、売掛金の現金化を最短2時間で実現。手数料も業界最安水準の1%〜と非常に低コストで利用できる点が大きな魅力です。
さらに2社間ファクタリング方式を採用しているため、取引先への通知や債権譲渡登記が不要。取引先に知られることなく資金調達を行うことが可能です。必要書類も請求書と通帳のわずか2点のみで面倒な手続きがないため、誰でも簡単かつスピーディーに利用できます。
買取可能額 | 下限・ 上限なし |
手数料 | 1%〜 |
入金スピード | 最短2時間 |
取引形式 | 2社間 |
審査必要書類 | ・入出金明細(保有する全銀行口座の入出金明細直近3ヶ月分) ・請求書(請求金額・入金日が確定しているものに限ります。) |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
PNG
PMGは中小企業の資金調達や経営改善を支援するサービスを提供する会社です。成約総数は約52,000件、買取総額は2,200億円以上と業界トップクラスの実績を誇ります。独立系ファクタリング企業の売上でもNo.1を獲得しており、信頼性の高い企業として評価されています(※東京商工リサーチ調べ)。
ファクタリングでは2社間契約で7~20%、3社間契約で7%以内の平均的な手数料で利用可能です。また最大2億円までの事業資金にも対応しており、大口資金が必要な場合でも安心です。
さらにPMGはファクタリングに留まらず、財務支援や本業支援なども手掛けており、経営の安定化や企業成長のサポートまで行います。資金調達や財務・金融に関する豊富な知識を持つスタッフが経営改善まで幅広くサポートしてくれる点も大きな特徴です。
買取可能額 | ~2億円 |
手数料 | ー |
入金スピード | 最短即日 |
取引形式 | 2社間/3社間 |
審査必要書類 | ・通帳のコピー ・本人確認書類 ・ 直近の決算書 ・売却対象の請求書または売買契約書 |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | ピーエムジー株式会社 |
ビートレーディング
ビートレーディングは2012年創業以来、10年以上の実績を持ちこれまでに取引実績7.1万社以上、累計買取額1,550億円を誇る信頼性の高いファクタリング会社です。
資金調達までのスピードにも強みがあり、300万円以上なら申し込みから最短2時間、300万円未満ならなんと最短50分で入金可能。必要書類も口座の入出金明細と売掛債権に関する書類の2点のみとシンプルで、申込から契約までオンラインで完結できるため、手間がかかりません。
手数料は4%〜12%と業界内でも比較的低めに設定されており、コストを抑えながら利用できる点も魅力です。さらに専任の女性オペレーターによる丁寧なサポート体制が整っており、個人事業主やフリーランスの方でも安心して利用しやすい環境が整備されています。
買取可能額 | 下限・ 上限なし |
手数料 | 4%〜12% |
入金スピード | 最短50分 |
取引形式 | 2社間/3社間 |
審査必要書類 | ・口座の入出金履歴(直近2か月分) ・売掛金に関する資料(請求書・契約書など) |
申し込み方法 |
オンライン/対面 |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
日本中小企業金融サポート機構
日本中小企業金融サポート機構は関東財務局長および関東経済産業局長から「経営革新等支援機関」の認定を受けている、信頼性の高い社団法人です。専門的な支援体制が整っており安心して利用できます。
ファクタリングの手数料は業界でも低水準の1.5%〜10%に設定されています。一般的に2社間ファクタリングでは15〜30%、3社間で2〜15%が相場とされる中、コストを大きく抑えられるのが大きな強みです。
さらに審査スピードにも優れており、審査結果は最短30分以内、入金までは最短3時間と非常に迅速。書類提出もオンラインで完結でき、必要書類は通帳コピー(直近3か月分)・請求書/契約書・身分証明書のみとシンプルで、手続きがしやすい点も魅力です。
加えて独自のAIファクタリングサービス 「FACTOR⁺U(ファクトル)」 を展開しており、必要書類2点をアップロードするだけで簡単に審査が可能。入金までも最短40分とスピーディーで、急ぎの資金調達やオンライン完結を希望する方に特におすすめです。
買取可能額 | 下限・ 上限なし |
手数料 | 1.5%~ |
入金スピード | 最短3時間 |
取引形式 | 2社間/3社間 |
審査必要書類 | ・口座の入出金履歴(直近3か月分) ・売掛金に関する資料(請求書・契約書など) |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | 一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構 |
株式会社No.1
株式会社No.1は全国に拠点を展開しており「即日対応実績」「他社からの乗り換え実績」「リピート率」すべてにおいてNo.1を獲得している実績豊富なファクタリング会社です。
手数料は1%〜15%と業界でも非常に低水準で、他社と比較してもコストを抑えて資金調達できる点が大きな魅力です。さらに審査から契約、入金まで最短30分で完了するため、急な資金ニーズにも柔軟かつスピーディーに対応し、事業のキャッシュフロー改善を強力にサポートします。
また他社からの乗り換えに特化したサービスをはじめ、建設業や運送業に対応した専門的なサービス、フリーランス・個人事業主向けのサービスまで幅広く展開しており、業種や事業規模を問わず最適なファクタリングを提供しています。
買取可能額 | 20万円~5000万円 |
手数料 | 1%〜15% |
入金スピード | 最短30分 |
取引形式 | 2社間/3社間 |
審査必要書類 | ・過去直近の取引入金が確認できる書類(入金通帳・当座通帳・当座照合表) ・決算書直近二期分(勘定科目明細付で税務申告済みの捺印のあるもの) ・成因資料(請求書・発注書・納品書など) ・取引先企業との基本契約書(お持ちでない場合はご相談ください) |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | 株式会社 No.1 |
JBL
JBLは申し込みから契約までオンラインで完結できるファクタリング会社です。条件が整えば申し込みから最短2時間で入金が可能で、業界最速クラスのスピード対応により急な資金需要にも対応できます。
特に嬉しいポイントは土日祝日の振込にも対応している点です。平日に申し込みや書類準備の時間を確保できない方にとっては非常に便利なサービスです。手数料は2%〜14.9%で業界内でも低水準を誇ります。
さらに申し込み前に概算の買取額がわかる「AI 10秒無料査定」を提供しており、24時間いつでも査定が可能です。即日ファクタリングに加え乗り換えサービスや医療・介護事業者向けの診療報酬・介護報酬・調剤報酬ファクタリングも利用できます。乗り換えサービスではJBLの即日ファクタリングに切り替えることで、手数料の引き下げなどさまざまな特典が受けられます。
買取可能額 | ~1億円 |
手数料 | 2%〜14.9% |
入金スピード | 最短2時間 |
取引形式 | 2社間/3社間 |
審査必要書類 | ・売却希望の請求書 ・本人確認書類 ・預金通帳・当座勘定照合表 ・決算書 ・その他成因資料 |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | 株式会社JBL |
ペイトナー
ペイトナーは個人事業主やフリーランスに特化した2社間ファクタリング会社です。累計申請件数は40万件を突破しており、安心して利用できる実績があります。請求書を登録すれば最短即日で入金可能で、会員登録をした当日から利用を開始することもできます。
手数料は一律10%で初期費用や月額費用は一切かかりません。ただし初回の申請可能金額は30万円に設定されており、利用実績に応じて返済完了のタイミングで順次最大150万円まで拡大されます。そのため最初から高額を利用できるわけではない点には注意が必要です。
嬉しいポイントとして事業計画書や決算書などの書類提出が不要で、AIによる審査で簡単に申し込める点があります。書類の準備や煩雑な手続きが不要なため、手軽に資金調達できるのが魅力です。
買取可能額 | 1万円〜150万 |
手数料 | 10% |
入金スピード | 最短即日 |
取引形式 | 2社間 |
審査必要書類 | ・請求書(請求日から支払い期日まで70日以内) ・顔写真付き本人確認書類 ・入出金明細 |
申し込み方法 |
オンライン |
個人事業主 | 可能 |
運営会社 | ペイトナー株式会社 |
ファクタリングの審査で落ちてしまう理由
ファクタリングの審査に落ちてしまう理由は以下の5つです。
- 売掛先の信用度が低い
- 二重譲渡の疑いがある売掛金
- 支払い期日の長すぎる売掛金
- 必要書類が不足している
- 売掛金額が少ない
売掛先の信用度が低い
ファクタリング審査で最も重視されるのが売掛先の信用力です。
ファクタリング会社は売掛先から代金を回収するため、売掛先が確実に支払える能力があるかが審査の核心となります。設立間もない企業、業績不振で赤字が続く会社、倒産の噂がある企業などは審査落ちの可能性が高まります。
逆に東証プライム上場企業、大手企業、官公庁などが売掛先であれば倒産リスクは極めて低く審査通過率は非常に高くなります。中小企業が売掛先でも長年の取引実績があり過去に支払い遅延がなければ審査に通る可能性は十分あります。
通帳のコピーで過去の入金履歴を示し、継続的に同じ売掛先から入金があれば信用力の証明となります。売掛先の業種も影響し、建設業や飲食業は慎重に審査され医療機関や教育機関は高評価となる傾向があります。
二重譲渡の疑いがある売掛金
二重譲渡とは同じ売掛債権を複数のファクタリング会社に売却する詐欺行為で、これは犯罪です。
ファクタリング会社にとって最も警戒すべきリスクであり、少しでも疑いがあれば審査を通しません。債権譲渡登記が既に行われている債権、複数のファクタリング会社に同時申込している場合、通帳の入金記録と請求書の内容に不一致がある場合などが疑われます。
例えば請求書では100万円なのに通帳への過去の入金が70万円しかないなど、金額に矛盾があると架空請求や改ざんの疑いを持たれます。二重譲渡を防ぐためファクタリング会社は債権譲渡登記を行うことが一般的です。
過去に二重譲渡を試みた履歴がある場合は業界内でブラックリストに載り、どの会社でも審査に通らなくなります。一つの債権は一つの会社にのみ売却するという原則を厳守することが絶対条件です。
支払い期日の長すぎる売掛金
支払期日までの期間が長すぎる売掛債権は審査に通りにくくなります。
一般的には支払期日まで30日から60日程度が最も好まれます。支払期日が90日後、120日後、半年後といった長期債権はその間に売掛先が倒産したり経営悪化で支払い能力を失うリスクが高まります。
特に建設業界では工事完了から入金まで3〜6ヶ月かかることもありますが、このような長期債権は多くのファクタリング会社が敬遠します。期間が長いとファクタリング会社の資金回収までの時間も長くなり、金利コストや機会損失も大きくなるため長期債権を買い取る場合は手数料が大幅に高くなるか、買取金額が減額されるか、審査落ちとなります。
ただし支払期日が長くても売掛先が超優良企業であれば審査に通る可能性はあります。
必要書類が不足している
ファクタリング審査には売掛債権の実在性と売掛先の信用力を証明する書類が必須です。
必要書類が不足していると審査が開始できないか、途中で保留・却下されます。最も基本的な必要書類は請求書、通帳のコピー、身分証明書の3点です。
請求書は売掛債権の存在を証明する最重要書類で、発行日、支払期日、金額、取引内容、売掛先の社名などが明記されている必要があります。通帳のコピーは過去の入金実績を証明し、同じ売掛先から継続的に入金があることを示せれば信用力の大きな証明となります。法人の場合は商業登記簿謄本、印鑑証明書、決算書なども求められることがあり、個人事業主は開業届、確定申告書などが必要です。
書類が一つでも欠けていると審査が進まないため、申込前に必要書類リストをしっかり確認することが重要です。
売掛金額が少ない
ファクタリングでは売掛金額が小さい場合、手数料や運営コストのバランスから審査に通らないことがあります。
例えば数万円程度の売掛金はファクタリング会社にとって事務手続きや審査コストが割高になり、利益がほとんど出ないためです。そのため最低買取金額を設定している会社も多く、少額の売掛金では申込み自体を受け付けない場合があります。
また小口の売掛金は信用評価も不透明になりやすく、審査通過が難しくなることがあります。
少額の資金調達を希望する場合は、小口対応可能なファクタリング会社を選ぶことがポイントです。
ファクタリングの審査に通るためのポイント
ファクタリングの審査に通るためのポイントは以下の7点があります。
- 信用度が高い売掛先を利用する
- 取引実績があると良い
- 必要書類を不備なく揃える
- 希望金額を必要最低限にする
- 支払期日の近い売掛金を使用すると通過率UP
- 3者間ファクタリングを利用する
- 審査通過率の高いファクタリング会社を選ぶ
信用度が高い売掛先を利用する
ファクタリング審査では売掛金の回収可能性が最も重視されます。
そのため売掛先の信用度が高いかどうかが重要なポイントです。信用度が高いとは、支払い遅延が少なく財務状況が安定している企業や、過去の取引実績が豊富な取引先を指します。売掛先が大手企業や上場企業であれば、審査通過率は自然に上がります。
また信用度の高い売掛先は万が一の支払い遅延リスクも低いため、ファクタリング会社にとっても安心です。
逆に信用情報に不安がある企業や新規顧客の売掛金は審査で落ちやすくなるため、資金調達に利用する際は売掛先の信用力を事前に確認しておくことが重要です。
取引実績があると良い
売掛先との継続的な取引実績はファクタリング審査で非常に大きなプラスになります。
長期間安定的に取引を行っている売掛先はファクタリング会社にとって入金リスクが低く安心材料となるからです。実績を示す方法としては過去3〜6か月分の通帳コピーの提出が効果的です。定期的に入金があり金額も安定していることが確認できれば「今回も確実に入金される」という信頼を得られます。
また過去に支払い遅延がないことも信用度の向上につながります。初回取引や新規売掛先は審査が慎重になるため、可能であれば入金実績がある売掛債権を選ぶことが望ましいです。
さらにファクタリング会社との継続利用で実績を積むと手数料が段階的に下がる場合もあり、取引実績は審査通過だけでなくコスト面でもメリットがあります。
必要書類を不備なく揃える
審査をスムーズに進めるには必要書類を正確に揃えることが不可欠です。
不備があると審査が止まり資金調達までの時間が延びるだけでなく、最悪の場合は審査落ちの原因にもなります。
基本的な書類は請求書、通帳のコピー、身分証明書です。請求書は売掛債権の存在を証明する重要書類で発行日、支払期日、金額、取引内容、売掛先や自社の情報が明記されている必要があります。通帳コピーは売掛先からの入金実績を示すもので、直近3~6か月分が目安です。身分証明書は有効期限内の運転免許証やパスポートなどが必要です。法人の場合は商業登記簿謄本や印鑑証明書、決算書も求められます。
書類は鮮明にコピーまたは撮影し、オンライン提出の場合も文字がはっきり読める状態にすることが大切です。
希望金額を必要最低限にする
ファクタリングで申込む金額は必要最低限に抑えることが審査通過のポイントです。
高額な売掛金を一度に申込むとファクタリング会社にとって回収リスクが高くなり、審査が厳しくなる傾向があります。特に初回取引の場合、会社は申込者の信用状況や資金使途の正当性を慎重に評価します。
そのため必要な分だけを申込むことで審査担当者にとってリスクが低く、安全な取引と判断されやすくなります。
必要額を明確にして計画的に利用することでスムーズに資金を調達できます。
支払期日の近い売掛金を使用すると通過率UP
支払期日までの期間が短い売掛債権ほど審査通過率は高くなります。
支払期日が30日以内の短期債権は売掛先の経営状況が急変するリスクが低く、ファクタリング会社が確実に回収できる可能性が高いためです。また回収までの期間が短いことで資金コストや機会損失も小さく済み、手数料も低めに設定されることが多く審査も比較的緩やかです。
逆に支払期日が90日以上の長期債権は売掛先の倒産や経営悪化のリスクが高まり、手数料が高くなったり審査が厳しくなったり場合によっては買取自体を断られることもあります。
複数の債権がある場合は期日が近いものを選ぶと審査通過率を上げられます。業界慣習で支払サイトが長い場合は支払期日を早める交渉や前払い制度の活用も有効です。
3者間ファクタリングを利用する
3社間ファクタリングは申込者、ファクタリング会社、売掛先の3者で契約を結ぶ方式で、売掛先がファクタリングの利用を承諾し支払期日に直接ファクタリング会社へ入金する仕組みです。
この方式は2社間ファクタリングに比べて審査通過率が非常に高いのが特徴です。理由は売掛先が債権譲渡に同意しているため、架空債権や二重譲渡といった詐欺のリスクがほぼなくなること、さらに入金も直接行われるため申込者が資金を持ち逃げするリスクもないことにあります。
さらに3社間ではファクタリング会社のリスクが低いため、手数料も大幅に安く設定できます。2社間が10〜30%程度であるのに対し、3社間では1〜9%程度となることも珍しくありません。一方で売掛先に利用が知られる点はデメリットですが、理解ある取引先であれば審査通過率を高めつつコストを抑えることが可能です。
資金調達の安全性と効率性を両立できる方法と言えるでしょう。
審査通過率の高いファクタリング会社を選ぶ
ファクタリング会社によって審査基準は大きく異なります。
審査通過率90%以上を公表している会社もあれば厳格な審査で通過率が50%程度の会社もあります。審査に不安がある場合は最初から審査通過率の高い会社を選ぶことが賢明です。審査通過率が高い会社の特徴としては売掛先の信用力を最重視し、申込者の経営状態や信用情報をあまり厳しく見ないという審査方針があります。税金滞納中、赤字決算、債務超過、過去に金融事故があったという申込者でも売掛先が上場企業や公的機関であれば審査に通る可能性が高いのです。
また審査が甘い会社は必要書類が少なく、オンライン完結で手続きが簡単、少額債権にも対応、個人事業主やフリーランスでも利用可能といった特徴を持っています。
ただし審査通過率が高い会社はその分リスクを取っているため、手数料が高めに設定されていることが多い点は理解しておく必要があります。複数のファクタリング会社の審査基準、手数料、口コミなどを比較検討し、自分の状況に最も適した会社を選ぶことが重要です。
また審査に一度落ちたからといって諦めず、別の会社に申し込むことで通過するケースも多くあります。各社で審査基準が異なるため、A社では断られてもB社では問題なく通過するということは珍しくありません。審査通過率の高い会社をいくつかリストアップしておき、緊急時に備えることをおすすめします。
まとめ
ファクタリングは銀行融資が難しい状況でも資金調達を可能にしてくれる有効な手段です。
とはいえ「完全に審査なし」という会社はほとんど存在せず、実際には売掛先の信用力を重視することで審査を柔軟にしているケースが多いのが実情です。審査が甘い会社を利用することで急な資金繰りのニーズに応えられる一方で、手数料が高かったり悪徳業者に遭遇するリスクがあることも忘れてはいけません。
大切なのは「早く現金化できるから」という一点だけで飛びつかず、会社の信頼性・契約条件・手数料の妥当性をしっかりと見極めることです。
この記事で紹介したポイントを押さえれば安全性を確保しつつ、自社に合ったファクタリング会社を選ぶことができるでしょう。焦らず冷静に選び、資金繰り改善に役立ててください。

